サッカー
Football iu 1996.jpg
赤のユニフォームを着た選手がゴールシュートを放とうとしている瞬間
統括団体 国際サッカー連盟
通称 蹴球
アソシエーション・フットボール
アソシエーション式フットボール
ア式蹴球
起源 イングランドの旗 イングランド(19世紀中頃)
競技登録者数   
特徴
身体接触
選手数 1チーム11人
男女混合 有、大会は男女別
カテゴリ 屋外競技
ボール サッカーボール
オリンピック 1900年(男)
1996年(女)
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サッカー: soccer, : football)は、丸い球体を用いて1チーム11人の2チーム間で行われるスポーツ競技のひとつである。アソシエーション・フットボール(association football; 協会フットボールの意)ないしはアソシエーション式フットボール[† 1]とも呼ばれる。他のフットボールと比較して、の使用が極端に制限されるという、大きな特徴がある。蹴球ともいう。

現在サッカーは、200を越える国と地域で、2億5千万人を超える選手達によってプレーされており、4年に一度行われるFIFAワールドカップのテレビ視聴者数は全世界で通算300億人を超えており[1]、世界で最も人気のあるスポーツ[2]といえる。試合は、それぞれの短い方の端の中央にゴールがある長方形の芝生あるいは人工芝のフィールドでプレーされる。試合の目的は、相手ゴールにボールを入れ得点することである。

スポーツ文化としてのサッカーについては、サッカー文化を参照。

概要

1チームは基本11人。少なくとも7人以上いれば試合ができる。少人数制のルールもある。2チームが敵味方となり、1個のボールを主にを使って移動させ、自チームのゴールを守りつつ、相手チームのゴールへ運び、相手ゴールにボールが入ると自チームの得点が1加算される。試合は制限時間の満了によって終了し、時間内により多くの得点を記録したチームが勝ちとなる。

足を使うことが基本であるが、手と腕以外の部分であれば使っても問題ない。例えば、もも、胸、頭、肩、などが挙げられる。手や腕でボールを故意に扱った場合は反則となる。各チームには1人だけ、ゴールキーパーというゴールを守る特別な役割のプレーヤーを置くことが定められている。ゴールキーパーだけが、自ゴール前の一定の領域(ペナルティエリア)内に限り、手を含む全身でボールを扱うことを許される。

名称

言語別の名称
言語 呼称 発音
英語 football 英語発音: [ˈfʊtbɔːl] トゥボール
米語 soccer 米語発音: [ˈsɑːkər] ーカー
英語発音: [ˈsɒkə(r)]
フランス語 football [futbol] フトゥボル
スペイン語 fútbol [fudβ̞ol] ッ(トゥ)ボル
ポルトガル語 futebol [futəˈbɔɫ] フーチウ(ル)
日本語 蹴球(サッカー)
朝鮮・韓国語 축구(蹴球)
中国語 足球 拼音: zúqiú ズウチョウ
ロシア語 Футбол [fʊdˈbol] フッ
イタリア語 calcio [ˈkaltʃo] (ー)ルチョ
ドイツ語 Fußball [ˈfuːsˌbal] ースボル
オランダ語 voetbal [ˈvudbɑl] ートゥボ(ー)ル
フィンランド語 jalkapallo
アラビア語 كرة قدم

国際サッカー連盟に加盟する国の約9割は「フットボール(football)」を自国の言語に訳した単語を使っており、「サッカー(soccer)」と呼称する国は少ない[3]

世界的に英語: football外来語となり広く用いられている。フランス語: footballを筆頭にして、スペイン語ポルトガル語ルーマニア語などのロマンス語の系統に典型である。またスラブ語派ロシア語ウクライナ語ベラルーシ語セルビア語ブルガリア語ではキリル文字による表記も同一でФутболを用いる。これをラテン文字で表記するとfutbolになり、スペイン語のものと同一である。

次に: footballfoot(足)とball(ボール、球)に分解して、自分達の言語での訳語をそれぞれ当てはめる呼称の仕方が存在する。ドイツ語: Fußballが典型で、Fußfootに、ballballに相当する。ヨーロッパの言語ではゲルマン語派に特徴的な表記方法であるが、これらの言語は語彙的に英語に近い(英語はゲルマン語派)ためドイツ語: ball英語: ballのように語彙的な違いが全くない(発音は違う)か、あってもFußfootのように違いがそれほど感じられない場合も多い。オランダ語デンマーク語ノルウェー語スウェーデン語アイスランド語等がこれに相当する。この方法を踏襲するのはゲルマン語派に限らず、近隣の言語にも影響している。フィンランド語ギリシャ語アラビア語などが相当する。これらの言語は英語と語彙がかなり乖離しているためゲルマン系の言語とは印象が大きく異なる。また、footballを外来語として用いることが多いロマンス語の系統の中で、イタリア語が、この表記法に近い面を有する。calcioは元々「蹴る」という意味の言葉が変化したものである。イタリア語でカルチョと呼ぶのは歴史的な理由がある為である。また、スペイン語: balompiéという言葉がある。これはbalón(ボール)とpie(足)を組み合わせた語であるが、一部のクラブの名称としては使われるが、英語からの外来語のフトボル(fútbol)のほうが一般的である。

漢字文化圏における漢字表記でも、 中国語: 足球(ズーチィウ)が当てられている(例:チャウ・シンチーの映画「少林サッカー」=原題「少林足球」)。これはゲルマン系の言語と同じケースである。一方同じ漢字文化圏でも日本語では「蹴球(しゅうきゅう)」という漢字が当てられている。これは古来の遊戯「蹴鞠」(けまり)を連想して名づけられたといわれ、文献史料等を検討すると日本にサッカーが本格的に普及し始めた1905年以降の創作と考えられる。これ以前の文献には、フートボール、アッソシエーションフットボール、フットボールが散見され、「蹴球」が現れるのは大正時代になってからである。漢字表記自体が一般的ではないものの、朝鮮語における漢字表記も「蹴球(축구、チュックー、ツックー)」が用いられる。これは、1945年まで続いた日本統治の結果として、同一の協会(大日本蹴球協会、現在の財団法人日本サッカー協会の前身)の下にあった影響が大きい。漢字表記が用いられなくなっても呼び方はこのままで変わっていない。

日本語では、これまでのケースがfoot(足)とball(ボール、球)という組み合わせだったのに対して、「蹴る」と「ボール」とし、このスポーツを動的に捉えた意訳をしていることが見て取れる。このように「蹴る」と「ボール」を組み合わせたのは日本語に限定されたものではない。イタリア語のカルチョもこれに相当するが、ハンガリー語: Labdarúgásベトナム語: Bóng đáなどがこれに相当する。

サッカー (soccer) という名称は、「(協会式)」(Association Football) が転化した物である。イングランドで19世紀後半に流行った、語尾に「 -er 」をつけるという通称のつけ方に由来し、同時期にラグビーがイングランドでラガー (rugger) と呼ばれたこととも共通する。

「サッカー」と言う呼称は、他のフットボールと区別する必要がある場合に用いられやすい。サッカー以外のフットボールの方が普及し認知されている国では、区別のために「サッカー」が用いられる傾向が強い。「フットボール」という呼称は、例えばアメリカではもっぱらアメリカンフットボールを指し、日本では「フットボール」という言葉を用いてサッカーだけを思い起こすことは難しいため、「サッカー」を用いて端的に区別する必要が生じる。なお、協会名称に「soccer」に当たる語を使用しているのはFIFA加盟国ではアメリカ、カナダ、米領ヴァージンの3ヶ国・地域のみ[† 2]で、日本協会は便宜的に国内でのみ使用している(日本語表記は「日本サッカー協会」であるが、英語表記では Japan Football Associationとしている)[4]

試合

ペナルティーエリア内からの近距離シュートを止めているゴールキーパー

サッカーはLaws of the game(競技規則)として知られている一組のルールに従ってプレーされる。試合はサッカーボールとして知られている球形のボール(FIFAの試合では外周71 cm (28 in))を使用してプレーされる。それぞれ11人の選手からなる2チームは相手チームのゴール(ポストの間かつバーの下)にボールを入れ、得点することを競う。試合終了の時点でより多くのゴールを記録したチームが勝者となる。もしゴールが同点の時は、試合は引き分けとなる。(勝ち負けをつける場合は、延長戦をすることになる。)それぞれのチームは1名のキャプテン(主将)によって率いられる。競技規則で定められているキャプテンの唯一の公式な責務は、キックオフあるいはペナルティーキックの前のコイントスに参加することである[5]

試合における主要な規則は、ゴールキーパー以外の選手はプレー中に手あるいは腕を使ってボールを故意に扱ってはならないということである。スローインによる再開の際には手を使用してもよい。選手は大抵ボールを動かすのに足を使用するが、手あるいは腕以外の体のどの部分を使用してもよい(とりわけ額を用いたヘディングが使われる)[6][7]。通常のプレー中は、全ての選手はどの方向にボールを動かしてもよいし、ピッチの至るところに移動してもよいが、オフサイドポジションでボールを受けることはできない[8]

典型的な試合では、選手はドリブルでボールをコントロールしたり、チームメートにパスをしたり、相手ゴールキーパーによって守られたゴールに向かってシュートしたりすることで、得点機会を作り出そうと試みる。相手選手はパスを途中で捕まえたり、ボールを保持した選手に対してタックルしたりすることでボールの支配を取り戻そうとする。しかしながら、相手との間の身体的接触は制限されている。サッカーは一般的に流動的なゲームであり、プレーが止まるのはボールがフィールドを出るか、規則違反のために審判によってプレーが止められた時のみである。停止後、規定の方法によってプレーを再開する[9]

ボールがゴールに入るのを止めるために飛び込んでいるゴールキーパー

プロフェッショナルレベルでは、ほとんどの試合でわずか数ゴールしか生まれない。例えば、2005-2006シーズンのイングランドプレミアリーグでの一試合平均ゴール数は2.48であった[10]。競技規則では、ゴールキーパー以外のポジションは規定されていないが[11]、多くの専門化された役割がこれまでに生じている。これらは、3つの主要なカテゴリーが含まれる。得点が主な役割であるフォワード、相手チームの得点を防ぐことに専門化したディフェンダー、フォワードにボールをパスするために相手からボールを奪い保持するミッドフィールダーである。これらのポジションの選手は、ゴールキーパーと区別するためにフィールドプレーヤーと呼ばれる。これらのポジションは、選手がほとんどの時間に位置しているフィールド上のエリアに応じて、更に細かく分けられる。例えば、センターバックや、レフト(左)ミッドフィールダー、ライト(右)ミッドフィールダーなどである。10人のフィールドプレーヤーの組み合わせは様々である。それぞれのポジションの選手の数がチームのプレースタイルを決定する。フォワードが多くディフェンダーが少ないチームはより攻撃的となるが、逆はより守備的なスタイルとなる。選手は通常特定のポジションで試合のほとんどを過ごすが、選手の移動に関する制限はほとんどなく、いつでもポジションを入れ替えることができる[12]。選手の配置は「フォーメーション」として知られている。チームのフォーメーションおよび戦術の決定は大抵、チームの監督の権限である[13]

歴史

起源

人類としての歴史が始まった頃から人類はある種のフットボールを行っていたと思われる[要出典]新石器時代(紀元前約1万年前)の現中国地域の地層から石の球が発見され、中国マスコミはこれをサッカーの起源として報道したが、蹴った証拠は見つかっていない。南米ではアマゾンの熱帯雨林から天然ゴムが採取できた為、早くからボールを蹴る競技が行われていた。パタゴニアやアンデスのインディオ文明からは、様々なボール(もしくはそれに類するもの)や、ボールを蹴る競技の証拠が見つかっている(紀元前1500年チリのピリマタム、パタゴニアのチョエカ、紀元前800年メキシコのマヤ文明のポク・タ・ポク)[14]

足でボールを蹴る遊戯は、考古学的には、古代エジプト古代ギリシャ古代ローマから足でボールを蹴る人物のレリーフが発見されている(紀元前200年古代ギリシャのエピスキロス、紀元前200年古代ローマのパルパツウム)[14]。中国では戦国時代に足で鞠を蹴りあう蹴鞠(しゅうきく)という遊戯が存在したことが、前漢末(紀元前1世紀)の「戦国策」に見える。

なお、FIFAのホームページでは最も古い形態のサッカーとして中国の蹴鞠を載せている[15]2014年にFIFAのゼップ・ブラッター会長が中国の博物館に「中国はサッカー発祥の地」とする認定証をおくった際は物議を醸した[16][17]

文献や出土遺物でなく、現代まで人により伝承されているものとしては、中国の蹴鞠(しゅうきく)が日本に伝わり、独自の発達を遂げた日本の平安京の「蹴鞠(けまり)」が最古である。

イタリア

15世紀イタリアでも、イングランドのフットボールに良く似た「カルチョ」(Calcio) という遊びが存在した。この遊びがイングランドやフランスと決定的に異なる点は、農村地帯の広い空間でなく、都市の限られた空間である広場で行われていたことである。そのため自ずとフィールドが限定され、参加人数も限られたものとなり、簡単な役割や作戦も決められていたようで、これは現在のフットボールにかなり近い存在であったと言える。

サッカーの確立

フットボールやカルチョのような遊びは近世末までヨーロッパ各地で行われていた。イングランドで行われていたものについては、決められたルールなどなく、色々なやり方でプレーされており、そのため極めて乱暴で、殺人を除くあらゆる手段が使われ、時に死者を出すことすらあったため、1314年ロンドン市長エドワード2世の名で禁止令を出して以降、1847年までの533年間で、わかっているだけで42回にわたって禁止令が出されている。16世紀に宗教改革が行われると、禁欲的な生活から少し開放的になり、国王の庇護のもとに試合が行われるようになった[18]

ところが18世紀中頃から19世紀にかけて勃興した産業革命によって、大量の工場労働者を生み出すために農村の共同体が崩壊させられると次第に廃れていった。

農村の代わりにフットボールをレクリエーションとして受け入れ近代的な「スポーツ」として成立させたのがイングランドにおけるパブリックスクールである。パブリックスクールでも当初は農村での遊びに近い形態で行われていたが、パブリックスクールは紳士を育成するためのものであるため、乱暴なプレーは禁止され、次第に子弟教育の一環のスポーツとして体裁が整えられて行った[18]。この時点でのフットボールは学校毎にルールが異なり、他校との試合の際はその都度ルール調整のための話し合いが持たれていた。しかし、これでは手間もかかる上、ルールに対する理解に齟齬を来たすため、しばしばルール統一を目指した協議が行われた。そのため共通ルールが1846年ケンブリッジ大学で立案された(ケンブリッジルール)。これが現在のサッカーのルールの基になった[14]

こうして1850年代までにはイートン・カレッジを中心とする「手を使うことを制限するルール」と、ラグビー校を中心とする「手を使うことを許可するルール」との二大勢力に収束していったが、両者の間には依然として大きな隔たりがあった。長きにわたる対立を解消しようと、1863年10月26日イギリスロンドンにある居酒屋フリーメイソンズ・タバーンに、ロンドンの12(11とする資料もある)のクラブがフットボール協会を設立するために集まり、最終的なルール統一を目指した協議が開催された。参加したクラブは、バーンズ、ブラックヒース(後に脱退)、ブラックヒース・スクール、クルセーダーズ、クリスタル・パレス、フォレスト、ケンジントン・スクール、ノー・ネイムズ、パーシバル・ハウス、サーピトンなどである。この内、一部のクラブの代表は、ボールを持って走ること、ボールを運んでいる相手にハッキング(すねをけること)、トリッピング(引っ掛けてつまずかせること)およびホールディング(おさえること)を行うことが認められなくなったことに合意できず、この協議は物別れに終わった。ラグビー校の代表およびブラックヒースが席を立ち、遂に2つの競技(サッカーとラグビー)の決別が図られた。これこそがサッカー誕生の瞬間であった。「手を使うことを制限する」ルールを主張していたパブリックスクールの代表者らによって、フットボール・アソシエーションFootball Association 略称FA)が設立され、こうしたフットボールを協会式フットボール Association Football と呼ぶようになった。その省略形 soc に「人」を意味する -er をつけたものが soccer の語源であり、1880年代頃から使われているといわれている。その後、1863年12月8日までに6回の会合を持って、この日14条から成る世界で最初のサッカー統一ルールが誕生した(サッカー競技規則#1863年の規則[19]。このサッカー統一ルールでの世界初の試合(つまり世界初のサッカーの試合)は、1863年12月19日にイングランドで行われたリッチモンド対バーンズ戦で、0-0の引き分けだった[14]。ただし、サッカーが誕生した初期の頃は、ボールを手でキャッチすること(フェアキャッチ)などは認められており、サッカーとラグビーには現在ほど大きな差はなかった。

また、1850年代は英語圏でパブリックスクールや大学との繋りを持たない多くのクラブが設立され、様々なルールでフットボールをプレーしていた。その内の1つの北部のクラブであるシェフィールドFCシェフィールド・ルールを定め、このルールは北部地域ではサッカーよりも人気を博していた。シェフィールド・ルールではコーナーキックスローイン(FAのルールではラグビーのラインアウトのように直角に投げ入れる必要があった)、クロスバーが考案され、またフェアキャッチを廃止したことによりヘディングの技術が発展した。サッカーはこれらの要素を取り込みつつ、最終的に1877年にはFAのルールとシェフィールド・ルールが統一された。ゴールキーパーのポジションは1871年に導入された。

なお、FAから去ったラグビー派は、1871年にラグビーフットボール協会を設立した。

サッカーの伝播

1872年、イングランドスコットランドの間で行われた世界初の公式国際試合(当時の新聞の挿絵)

イングランドのパブリックスクールで始められたサッカーは、パブリックスクールのOBを中心に早い段階からイギリス各地域(スコットランドウェールズアイルランド)に広まっていった。1870年3月5日、ロンドンのケニントン・オーヴァルで「非公式」ながら、世界初の国際試合がイングランドスコットランドの間で行われ、1-1の引き分けに終わった[14]。その後、この試合も含め両者は5回に渡り非公式国際試合を行った(1870年の11月19日、ケニントン・オーヴァルでイングランドが1-0で勝利。1871年2月25日、同地区で1-1引き分け。1871年11月18日、ロンドンでイングランドが2-1で勝利、1872年2月24日、ロンドンでイングランドが1-0の勝利)。一連の非公式国際試合は、それらの試合を企画したイングランドサッカー協会 (FA) 第4代事務局長チャールズ・ウィリアム・オールコックの名前にちなんで、オールコックの国際試合と呼ばれている。1872年11月30日に、グラスゴウのパーティック地区のハミルトン・クレッセント・グラウンドで、世界で最初の“公式”国際試合が、イングランドとスコットランドの間で実施された。スコアは0-0の引き分けだった[14]。その後1880年代までに、スコットランドウェールズアイルランドではサッカー協会が結成された。19世紀後半のイギリスは世界中のあらゆる場所に進出する大英帝国であったので、サッカーが世界中に伝播されるのに非常に都合がよかった。サッカーは最初海外に進出するイギリス人が駐在先でプレーしたことによって伝えられた。1880年代末までには、ベルギースイスフランスドイツといった西ヨーロッパ、中部ヨーロッパ、1890年代末までには東ヨーロッパや南米に、20世紀初頭にはアジア地域にも伝播した。

1863年イングランドで近代サッカー(現代のサッカー)が誕生した時からイングランドはロングボール戦法だった。イングランドに勝てなかったスコットランドは、1867年にショートパス戦法を考案。スコットランドはショートパス戦法確立後、1872年-1882年の10年間で、イングランドに対し、7勝2敗2分け得点39失点31試合平均得点3.55平均失点1.91と大きく勝ち越した。この2つの戦法が、近代サッカー(現代のサッカー)伝来と同時か時を経て各国に伝播されていき、各国のサッカー戦術の源流となった。

各国でいつ、どのようにサッカーが伝播し受容されていったかについては各国のサッカーの項目にある歴史の項を参照されたい。

サッカー大会の開始

イングランドでは、1872年に最初のサッカー大会となるFAカップが開始された。これは他の多くの国、地域でのカップ戦のモデルになっている。FAカップでは最初はアマチュアクラブや、大学チームが活躍していたが、1880年代に入ると、生活保障を受けるプロフェッショナルプレーヤーが誕生しこれを主体としたクラブが上位を占めるようになった。こうした国内強豪クラブを集めて実施されたのが1888年から始まったフットボールリーグである。これはサッカーでは最初のリーグ戦であり、多くの国、地域が自国のリーグ戦のモデルとしている。

プロフェッショナルの誕生と産業化

20世紀初頭までにイングランドでは完全にプロフェッショナルが主体となり、他の国、地域でもこれに追随した。アマチュアとプロフェッショナルの間で多少の軋轢があり、時期的な違いが見られるものの、当時強豪国と呼ばれていた国・地域のほとんどは1920年代までにプロフェッショナルへの移行を果たしている。

プロフェッショナルとなった彼等に払われるサラリーは当初ごく僅かなものであり、これはパブ仲間内で出し合ったお金で遣り繰りすることは可能であった。次第に選手へのサラリーが増大し、高額な移籍金で選手を集めるクラブが出現し始めると小額の資本でクラブを運営していくことは難しくなり、クラブの運営はより大きな資本を持つ者の手にゆだねられるようになった。最初は企業家、商人、医師といった地元の名士が名乗りを上げたが、1920年代以降になると次第にもっと大きな資本がクラブの運営に手を出すようになってきた。フィアットの資本的後援を受けたユヴェントスや、フィリップスの後援を受けたPSVアイントホーフェンなどはその一例である。

国際大会

サッカーで最初の国際大会は、オリンピックのサッカー競技であった。公開競技としては第一回のアテネオリンピックから行われており、1908年ロンドンオリンピックで公式競技として採用された。

オリンピックのシステムとサッカーのそれは互いに矛盾する点が幾つか見られた。前述の通り1920年代までに強豪国のほとんどがプロフェッショナルへの移行を果たしていたが、五輪憲章アマチュア条項が規定されたオリンピックのサッカー競技では最強のナショナルチームを結成することは不可能であった。1904年に結成された国際サッカー連盟(FIFA)は、1930年からアマチュアプロフェッショナルも出場可能な真のサッカー代表世界王者を決める大会としてFIFAワールドカップを開始した。なお、「ワールドカップ」という名称を最初に用いたのはサッカーである。以降アマチュアのオリンピックは急速に興味を失われていくことになる。なおオリンピックサッカー競技はその後、1984年のロサンゼルス五輪によるプロ参加の容認(五輪憲章アマチュア条項自体は、このロサンゼルス五輪より10年前の1974年の第75回IOC総会で削除[20])などの制度の変遷を経て、1992年バルセロナ大会以降は男子に関しては「23歳以下の選手による大会」という性格を得るに至っている(詳細はオリンピックのサッカー競技の記事を参照)。なお、女子は1996年アトランタ五輪から五輪競技に採用され、採用時から現在まで女子A代表(年齢制限なしのその国最強の代表)の大会となっている。同じく女子A代表のFIFA女子ワールドカップは1991年から開催されている。

また、スキャモンの発達曲線から区分された育成年代のサッカー選手の各発達段階[21]に国際経験を積むことで、更なる成長を促すという目的で[要出典]各年代別世界大会が男女とも開催されている。男子は1977年に開始されたFIFAワールドユース選手権(現FIFA U-20ワールドカップ)、女子は2002年に開始されたFIFA U-20女子ワールドカップが最初に開始されたFIFAの年代別世界大会である。

第二次世界大戦後には各大陸連盟が設立され、これらの下で大陸別選手権(例:アジアではAFCアジアカップ)が開催されるようになった。また同時に、各大陸連盟はクラブチームによる大陸別選手権(例:アジアではアジアクラブ選手権〔現AFCチャンピオンズリーグ〕)も実施した。ただしクラブチームによる世界選手権、FIFAクラブワールドカップが創設されるのは21世紀を待たなければならなかった。

現在のサッカー

国別のサッカーの人気度(2001年)。緑はサッカーがもっとも人気のあるスポーツである国、赤はそうでない国。色が濃いほど1000人当りの競技人口が多いことを示す。

サッカーはボール以外に特に重要な道具を必要とせず、ルールも単純なため、先進国のみならず経済水準や教育水準が低い国に至るまで広く普及している。11人でチームを作りグラウンドの上でプレーするという形態以外にも、様々な姿に形を変え、ラテンアメリカヨーロッパを中心に老若男女を問わず、世界中のあらゆる地域でプレーされている。世界中のほとんどの国でナショナルチームが組織されていることはその現われの一つである。母数が多いため、純粋な統計を調べることは難しいが、競技人口および国際的な認識が最も高いスポーツの一つであるといえる。FIFAには2016年5月13日時点で全世界211の国と地域のサッカー協会が加盟しており(国だけでなく地域が加盟の理由はFIFA参照)[22]、この他にもFIFA未加盟のサッカー協会が複数存在する(NF-Board参照)。競技人口は2006年時点で2億6500万人以上(FIFA加盟の各国サッカー協会に登録料を支払い登録している選手の合計)で、競技人口に審判や競技役員も合わせたサッカー競技活動従事者は2億7千万人以上と国際サッカー連盟(FIFA)は発表している[23]。2006年時点の各国別の競技人口ランキングも、FIFA公式HPで閲覧することが出来る(但し、2006年時点でのFIFA加盟協会のみ。All Playersは各協会未登録者も合わせた競技人口、Registered playersは各協会登録競技者人口、Unregistered Playersが各協会未登録競技人口、Clubsがクラブ数、Officialsが競技役員総数)[23][24]

様々なサッカー

「11人集めてチームを作り、グラウンドの上でプレーする」と言う制約を除けば、現代のサッカーは以下のような形態でも行われている。

これらについては上記各項目を参照。このうち、フットサルとビーチサッカーについてはFIFAによって世界選手権が開催されている。

20世紀中頃まで競技者は男性が中心であったが、近年では女性の競技も認知され、また他方では健常者だけでなく障害を持つ者に対してプレーできるよう取り組みがなされてきている。

女子サッカー

女子サッカーの試合

20世紀初めまでサッカーは「男が行うスポーツ」と見られていた。女性が男性のように髪を乱してスポーツをすることははしたない行為であり、殊にサッカーは太股を露にする動作が淫らであるといった認識がされていた。ただ実際には女性による競技も古くからごくわずかながらも行われていた。第一次世界大戦において女性も総力戦体制に動員されるが、これを受けて戦後は女性の地位が向上し、婦人参政権の確立などの権利拡大が図られた。平行して女性がスポーツをすることも認められるようになり、1920年代には女子サッカーは一つのピークを迎えた。

しかし様々な理由で女子サッカーは不当な扱いを受け続け、試合のみならず練習会場すらままならない状況が続いた。その後、1970年代ごろから女性にも競技機会が開放されると、アメリカや北欧を中心に女子サッカーは発展。1991年にはFIFA女子ワールドカップが開始され、1996年アトランタオリンピックからオリンピックの正式種目に採用されるなど(1996年アトランタオリンピックのサッカー競技も参照)、少しずつ市民権を得てきている。

障害者サッカー

20世紀末から、身体や発達に障害を持つ人向けのサッカーが広く行われ、ワールドカップ大会が開催されたり、パラリンピックスペシャルオリンピックスなどの大会に採用されたりしている。

サッカーの名称 対象 大会
電動車椅子サッカー 肢体障害者 電動車椅子サッカーワールドカップ
視覚障害者サッカー(ブラインドサッカー) 視覚障害者 パラリンピック
ろう者サッカー(デフサッカー) 聴覚障害者 デフリンピック[25]
知的障害者サッカー 知的障害者 スペシャルオリンピックス
世界選手権
脳性麻痺7人制サッカー(CPサッカー) 脳性麻痺 パラリンピック
アンプティサッカー 肢体障害者 アンプティサッカーワールドカップ

日本ではFIFAワールドカップ開催後の2002年8月に「2002 INAS-FIDサッカー世界選手権大会」が国際知的障害者スポーツ連盟と日本サッカー協会により東京、神奈川で開催された。

ルール

サッカーのルールは全17条の項目であるサッカー競技規則とこれ以外の国際サッカー評議会 (IFAB) の通達やガイドライン等によって構成されている。サッカーの競技規則はFIFAではなく、国際サッカー評議会 (IFAB) が定めている。2015年2月頃に改正されたサッカー競技規則2015/2016までは、IFABが制定したルール(競技規則等)をFIFAが冊子として発行していたが、2016年3月IFAB年次総会(AGM)で改正されたサッカー競技規則2016/2017以降は、IFABが直接ルール(競技規則等)の英語版(正式な原本)、フランス語版、ドイツ語版およびスペイン語版の冊子(ルールブック。競技規則本)を発行している。文章表現や解釈に疑問が生じた場合は、英語版の競技規則に基づくものとされている(日本では、日本サッカー協会が英語版を毎年改正部分を含めて日本語に翻訳、表現を見直しながら日本語版出版)[26]

IFABが毎年2月末頃(2月か3月)に開催する年次総会(AGM)において、ルール改正を討議し、出席者の3/4以上の賛成を得た場合(IFAB構成メンバー:FIFA4票、英本土4協会各1票計8票中6票以上)、ルールが改正される。つまり、ルール改正にはFIFAの4票、英本土4協会が各1票の計8票のうち6票以上が必要であり、FIFAだけでも英本土4協会だけでも決められないようになっている[27]。「新競技規則(新ルール)」は5月末までにFIFAからFIFA加盟各国のサッカー協会に通達され、6月1日から全世界で施行される(国際試合は6月1日から有効。但し、6月1日までにその年のシーズンが終了していない大陸連盟及び加盟協会は、その施行を次のシーズン開始まで延期できる。日本では例年6月1日以降のしかるべき日、遅くとも8月中には施行している[27][28]。6月1日以前に、シーズンを開始する場合は、IFABの改正に関する通達の直後に施行することができる[29])。つまり、毎年サッカーのルールは細かく変更されている。そのため、審判は毎年、更新講習会を受ける必要がある未受講の場合、審判資格を失効する)。近年、IFAB年次総会で結論が出なかった内容などについては、6月か7月のIFAB特別会議を経て、その他の指示や方向性(通達)として改めて伝えられるようになった。

したがって、以下のルールも変更あるいは削除(ルール及び用語自体が無くなっている)されている場合がある。例えば、キーパーチャージ(ゴールエリア内のキーパーへのチャージを禁ずる)の反則は、1997年のルール改正で削除され現在は存在しない。最新のルールおよび通達については日本サッカー協会公式HP[29]などを参照のこと。

フィールド (第1条)

フィールド
  • 大きさ : 縦105メートル×横68メートル(国際大会)
  • ライン : 12センチメートルを越えてはならない
  • ゴールの大きさ : 7.32×2.44メートル(内側寸法)、柱12cmを越えてはならない
  • コーナーフラッグ : 高さ1.5メートル以上
  • センターサークル : ゲームの開始時(キックオフ)、また、得点が入ったとき、ここの中心(センターマーク)からプレイが始められる。相手側の選手がこのエリアにいるときは、キックオフすることができない。
  • タッチライン : フィールドの長辺(側方)に引かれたライン。ボールがこのラインからフィールドの外に出たとき、最後に触れた選手の相手方のチームにスローインが与えられる。
  • ゴールライン : フィールドの短辺(ゴールの接する辺)に引かれたライン。ボールがこのラインからフィールドの外に出たとき、最後に触れた選手が攻撃側の場合はゴールキック、守備側の場合はコーナーキックになる。
  • ペナルティーエリア : このエリア内では、守備側のゴールキーパーがボールを手で扱える。また、守備側が直接フリーキック(FK)にあたる反則をした場合には、攻撃側にペナルティーキック(PK) が与えられる。
  • コーナーアーク : コーナーフラッグから描く、半径1メートルの4分の1の円
  • ペナルティーマーク : ゴールから11メートルの点で、ペナルティーキックの時にボールを置く地点。


ボール (第2条)

  • 大きさ : 外周は68センチメートル以上70センチメートル以下
  • 重さ : 410グラム以上450グラム以下(試合開始時)
  • 空気圧 : 0.6-1.1気圧


出場人数 (第3条)

  • 11人以下。ただし、そのうち1人は必ずゴールキーパーであること。どちらかのチームが7人未満の場合は試合を行わない。また、試合中に7人未満になった場合は、国際サッカー評議会としては一方のチームが7人未満となった場合、試合中止すべきと考えるが、実際の判断は加盟協会の裁量に任せる(試合続行可能な1チームの競技者最少人数を加盟協会が決定してよい)。
  • FIFA、各大陸連盟、各国協会が行う公式競技会ではいかなる試合でも最大3人まで交代できる。
      • 袖のあるシャツ
      • ショーツ
      • ソックス
      • 脛当て(シンガード、レガース
      • ゴールキーパーは、トラックスーツのパンツをはくことができる。
      • ヘッドギア、フェイスマスク、また膝や腕のプロテクターなど危険でない保護用具で、柔

      らかく、軽いパッドが入った材質でできているものは、ゴールキーパーの帽子やスポー ツめがねと同様に認められる[29]


      審判員(第5条、第6条)

      フィールド内に主審が、タッチライン外側に副審2名が置かれる。大きな大会ではこれ以外に第4、第5の審判員が設置される。


      試合時間 (第7条)

      • 前後半45分の計90分。
      • 途中の選手交代や負傷などによる中断時間を審判員が独自に計測し、その分の余剰時間(アディショナルタイム)を付ける。
        • 一定以上の規模の試合では、第4の審判員が目安となる時間をタッチラインで明示する。
      • 時間内に決着がつかなければ次のように取り扱われる。
        1. 引き分け : 各国リーグではそのまま引き分けにする場合が多い。
        2. 延長戦 : トーナメント戦で次のラウンドに進むチームを決める場合に行われることが多い。
        3. キックオフ、直接フリーキック、間接フリーキックもしくはドロップボールで試合が開始、再開される。

          オフサイド(第11条)

          相手側ゴールラインより前に相手側の選手が2人(GK含む)の時に、相手選手達より前、あるいは間に味方が立ち、その味方にボールを蹴り出す行為。または、ボールに関与する動きをすること。または、相手選手を邪魔すること[30]


          ファウル及び不正行為(第12条)

          イエローカードとレッドカード


          • グリーンカード : 良いことをした時に提示するカード。12歳以下のみ使用。
          • イエローカード : 警告を告げる際に主審が提示するカード。同一試合に2枚で退場(レッドカード)となる。大会、形式によっては次の試合出場停止。
          • レッドカード : 退場を告げる際に主審が提示するカード。
            大会、形式によっては次の試合出場停止。
          • ハンドリング : ボールを手や腕で扱う反則。ただし、ゴールキーパーが自陣のペナルティエリア内にあるボールを扱う場合は反則とならない。故意や悪質と判断されたもの、決定的な得点の機会を阻止した(例 触らなければゴールになるシュートをフィールドプレイヤーが手で阻止した)場合には、警告や退場となる。ルール上故意とはあるが、故意か否かは本人にしか分からないので、基本的には手に当たったことにより敵チームが不利となる時には反則を取られる
          • キッキング : 相手選手を蹴ること。
          • トリッピング : 相手選手をつまずかせる行為。足、または体を使い相手選手を倒したり、倒そうとする行為。
          • ジャンピングアット : 相手選手に飛びかかる行為。
          • ストライキング : 相手を殴ること。または殴ろうとする行為。
          • プッシング : 相手選手を押すこと。
          • ファウルチャージ : 乱暴で危険な手法で相手選手にチャージする行為。または、妨害していない相手選手を背後からチャージする行為。
          • ファウルコンタクト : ボールに触れる前に相手選手に触れること。
          • ホールディング : 相手選手を押さえ込むこと。
          • スピッティング : 相手選手に唾を吐きかけること。
          • シミュレーション : 相手選手との接触による転倒を模擬して審判を欺く行為。
          • 反則を犯したチームへの罰として相手チームによって試合を再開させるキック。直接得点できる直接フリーキックと、ほかのプレーヤーに触れてからでないと得点できない間接フリーキックがある。フリーキックの際は、守備側選手は一定距離離れなければならないが、その距離が満たされていなくても攻撃側はキックでプレーを始めることができる。


            ペナルティーキック(第14条)

            ペナルティーエリア内で反則を犯したチームへの罰として相手チームに与えられるキック。ゴールから11m(12yd)の位置から、GK以外に妨害されることなく直接得点を狙うことができる。


            スローイン(第15条)

            タッチラインを割ったときに最後に触れた選手の反対のチームが、ボールが割った位置で頭上で両手を使ってボールを投げ入れて試合を再開する。このとき、両足を地面についていないといけない。直接ゴールを狙うことはできない。スローインのボールはオフサイドの対象とならない。

            Soccer ball.svg参照:スローイン


            ゴールキック(第16条)

            ゴールラインを割ったときに最後に触れた選手が攻撃側だった場合、守備側がゴールエリア内にボールを置いてキックで再開する。直接ゴールを狙ってもよい。ゴールキックのボールはオフサイドの対象とならない。



            コーナーキック(第17条)

            ゴールラインを割ったときに最後に触れた選手が守備側だった場合、フィールドの角を示すコーナーポストの位置から相手に邪魔されない形でキックすることができる。直接ゴールを狙ってもよい。コーナーキックのボールはオフサイドの対象とならない。


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