ハードコア・パンク
Hardcore punk
様式的起源 パンク・ロック
文化的起源 1970年代後半
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イギリスの旗 イギリス
使用楽器 ヴォーカル - ギター - ベース - ドラム
派生ジャンル ポスト・ハードコア
メロディック・ハードコア
エモ
マスコア
融合ジャンル
スラッシュメタル - グラインドコア - スラッシュ・コア
関連項目
オルタナティヴ・ロック - グランジ

ハードコア・パンク (Hardcore punk) は、ロックのジャンルのひとつ。本来のパンク・ロックのロックン・ロール色を排し、より暴力性やアグレッションを抽出し派生したジャンルであり、単にハードコアと呼ばれることも多い。略して、HCHxCHxCxと書かれることもある。ラウドなディストーションギターを使用している。

概要

1978年頃のニュー・ウェイヴの登場後、オリジナル・パンクの社会批判や荒々しいサウンドをより過激にしつつ、1950年代的なロックンロール的要素を排除していった80年代のパンク・バンドを「ハードコア」という言葉で形容したのが始まり[要出典]

1980年代は、情報量の少なさ、マイナー・レーベルのレコードの流通の悪さが顕著であった。1990年代以降になると、各国・各地域の地域性が希薄になり、各々のバンドのスタイルはルーツとするバンドの差異によるものが大きくなっていく。

日本

1977年、ハードコアパンク出現前から活動していた日本のバンドSSは、日本においてはハードコアの元祖であった[1]。1980年代の日本のハードコアは、主にディスチャージG.B.H.エクスプロイテッドカオスUKなどの英国の80'sパンク/ハードコア・パンクから影響を受けたバンドが多かったが、1980年後半に入ると米国のクロスオーバースピードコアスケート・コアからの影響を受けたようなバンドも現われる。

1990年代以降の日本のハードコアバンドは、1980年代からの流れを汲むバンドも多い。ファット・レック・コーズエピタフ・レコードファスト・コア、アナグラム・レコード、ロード・ランナー・レコードなどの、欧米のレコード・レーベルからの影響を感じさせるバンドも活動している。また、スラッシュメタルからの影響が強いバンドも90年代のバンドに存在する。

特徴

音楽性

  • メロディよりもリズム中心で、過激なシャウトを用いる一方で話すように歌ったりすることもある。
  • 簡素なコード進行、曲構成。シンプルなコードリフが多いが、パンクに比べると高速で音数が多い。
  • 一曲一曲が短い。難しいテクニックに重きを置かない。そのため、高速のギターリフがメインでギターソロに重きを置いていない。
  • ヘヴィメタルの影響を受けて、激しいディストーションを効かせたギターサウンド。
  • 2ビート、4ビートであることが多い。また、曲の中でテンポチェンジが行われることも多い。
  • パンクにかすかに残っていたブルース要素を完全に排除。
  • パンクに比べると演奏の音量が大きい。
  • BPMがパンクのそれを遥かに上回る。

歌詞

パンクバンドが身近な不満や、欲求、未熟な自我などをメッセージにする傾向が多いのに対し、ハードコアは社会的・政治的なテーマを各々掲げている事も多く、その内容は反権力反戦反核反宗教反差別アナーキズムなど多様である。反ドラッグ(煙草アルコールなども含む)を主張した一部のバンドもいた。

階級

パンクやヘヴィ・メタルのバンド・メンバーは、労働者階級出身者が多い。ハードコア・バンドのメンバーの場合は、労働者出身者が中心だが、中産階級出身者もいる。これは、ブルースレゲエヒップホップといったレベル・ミュージックのミュージシャンも同じであり、出身階層が異なるかのように解釈するのは、誤りで差別にもつながる。

外見

ヘヴィメタルとは思想や主張する内容など音楽の背景にある事柄が異なることから、ヘヴィメタルの影響下にあるものではなく、パンクロックの延長線上にあると言うべき点が多い。しかし、思想が異なるとは言っても、ファッション面でヘヴィメタルの影響を受けていたり、ヘヴィメタルの過激なスタイルを借用するバンドもあり、一概には言いきれない。

ネオナチとの関係

ハードコア・パンクには反戦、反核、反差別を捧げるバンドも存在するが、一部のバンドに、ネオナチなどの極右勢力と関係の深いバンドが存在する。英国のハードコア・パンク・バンドskrewdriverは、最初の反共産主義、ネオ・ナチ系バンドといわれている。[2]いったん活動休止し、活動再開後は白人至上主義や極右思想を声高に叫ぶバンドになった。メンバーのイアン・スチュアート・ドナルドソンは、ネオナチと連携していると公言していた。バンドはイギリス国民戦線やイギリス国民党等の極右政党のプロパガンダとなり、党から資金援助を受ける。1993年にイアンが交通事故で亡くなったことで、活動を停止した。

しかし、世界には現在も活動を続行中のネオナチ・バンドも多い。CNNは、ヘイトブリードが「ホワイト・パワー」バンドとして批判されたことがあるという記事を掲載した。また、ウィキペディアの英語版には「ナチ・パンク」(Nazi punk)の項目も存在する。日本では音楽中心のバンドが一般的だが、一部に右翼思想やレイシズムに感化されるバンド・メンバーやパンク・ファンが見られる。また、パンク・ファンやストレート・エッジの中には、左翼を名乗る右翼という変種も見受けられる。

レコード・レーベル

イアン・マッケイ主催のディスコード・レコード、キル・ロック・スターズ・レコードや、ジェロ・ビアフラのオルタナティブ・テンタクルズ・レコードなどが知られている。

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