国際サッカー連盟
FIFA logo without slogan.svg
略称 FIFA
設立年 1904年
種類 サッカー
目的 FIFAワールドカップFIFA女子ワールドカップの主催など
本部 スイスの旗 スイスチューリッヒ
メンバー 211の国・地域[1]
公用語 英語
フランス語
ドイツ語
スペイン語[2]
会長 イタリアの旗 スイスの旗 ジャンニ・インファンティーノ
加盟 国際サッカー評議会
関連組織 アジアサッカー連盟(AFC)
アフリカサッカー連盟(CAF)
欧州サッカー連盟(UEFA)
オセアニアサッカー連盟(OFC)
北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)
南米サッカー連盟(CONMEBOL)
ウェブサイト http://www.fifa.com/

国際サッカー連盟(こくさいサッカーれんめい、: Fédération Internationale de Football Association)は、サッカー(アソシエーション式フットボール)の国際統括団体であり、スイスの法律に基づいた自立法人である。略称FIFAフランス語発音: [fifa] フィファ、英語発音: [ˈfiːfə] フィーファ)。本部はスイスチューリッヒに置かれている。

2018年時点で全211協会が加盟し[1]、競技団体としては世界最大である[3]FIFAワールドカップFIFA女子ワールドカップの主催が、最も大きな任務となっている。

概要

FIFA加盟国を色であらわしている。

FIFAの傘下には、以下の6つの大陸連盟がある。

各国のサッカー協会は、FIFAと大陸連盟両方ともそれぞれに直接加盟している。 従って、FIFA加盟が認められず、大陸連盟だけに加盟しているサッカー協会は、FIFAの大会には参加できず(その場合は、大陸連盟主催の大会のみ出場できる)、そのサッカー協会が行う試合は、国際Aマッチなどの国際試合としては、FIFAには公認されない。

UEFAに所属するイギリスの本土4協会(イングランドスコットランドウェールズ北アイルランドの各協会)は、競技としてのサッカーの成立過程およびFIFAへの加盟に関わる歴史的背景から特権的な地位が与えられている。例えば、FIFA副会長(定数7)の1席がこの4協会のいずれかに保証されており、本土4協会の全てが役員選で落ちる事はあり得ない。また、サッカーのルールや重要事項に関しては、FIFAとこのイギリス本土4協会で構成する国際サッカー評議会が決定することになっている。

歴史

概要

1904年5月21日フランス首都パリで、フランスオランダスイスデンマークベルギースウェーデンスペインの7ヶ国(但し、実際は、スウェーデンとスペインは会議に出ることができず、デンマークとフランスが代理した)が集まり、世界のサッカー統括組織設立の会議を開催した[3]。同年5月23日までの3日間で組織名を「国際サッカー連盟(略称:FIFA)」と決めた。わずか28名のFIFA総会(FIFA Congress)は、フランスのスポーツ統括団体USFSA(Union des Sociétés Françaises de Sports Athlétiques)のフットボール委員会幹事(フランス体育連盟書記長)のロベール・ゲラン(フランス人)を初代FIFA会長に選出した。このときゲランは28歳であった。任期は、わずか2年だったが、その間に、英国本土4協会(地域協会認可の経緯の項で後述)、ドイツオーストリアイタリアハンガリーの合わせて8つの国と地域の協会がFIFA設立翌年の1905年に加盟した[4]。欧州以外では第2代FIFA会長ダニエル・ウールフォール(イギリス人。イングランドサッカー協会会長も兼務)時代に、南アフリカ1909年に加盟したのが最初である。

誕生したばかりのFIFAには実行力も資金もなく、パリの中心街のビルの一室で運営していた[3]。1921年に第3代FIFA会長に就任したフランス人のジュール・リメは、同じくフランス人の側近のアンリ・ドロネー事務総長(General secretary)と共に、就任直後からサッカー単独の世界大会実現のため、尽力した[5]。だが、当時、第一次世界大戦後の経済的混乱、大陸間の移動手段は当時は船(欧州から南米まで、船で片道だけで2週間)、そして世界大会はオリンピック(五輪)が既に存在していることを理由に、各国はサッカー単独の世界大会開催を渋っていた。そんな状況の中、ウルグアイが、1924年パリ五輪1928年アムステルダム五輪と五輪連覇を成し遂げた。そこで、リメらは、「ウルグアイの五輪連覇は、アマチュアしか出られない世界大会だからという各国、特に欧州のプライドをくすぐる作戦」に出て、「アマチュアだけの五輪(当時。プロ参加許可は、1984年ロサンゼルス五輪から)には、プロ化した各国は優れた選手を送り込めない。アマ、プロの関係なく、真の世界王者を決める大会の開催を」と各国に何度も訴え[5]、遂に、1930年7月13日から7月30日にかけて、第1回ワールドカップ・ウルグアイ大会(以下、ワールドカップは、W杯の略称で記述)を開催し、サッカー単独の世界大会を実現した。最終的に、ウルグアイW杯は、計59万549人の大観衆を集め(Attendance実際のスタジアム入場数)[6]、25万ドル(当時50万6250円。2016年では9億7036万577円にあたる)以上の収益を得た[5]。以降、FIFAは資金難から開放され、FIFA本部をスイスチューリッヒに移し、フルタイムの職員を雇い、運営されるようになった[3]

2014年ブラジルW杯では、大会観客動員(実際のスタジアム入場数)計338万6810人の大観衆を集め[7]、開催年の2014年単年のFIFA収入は13億4600万ポンド(約2554億円)で、収入から支出を差し引いた利益は9100万ポンド(約173億円)[8]、2014年ブラジルW杯開催年までの4年間(2011~14年)の収入は7075億円(内訳:W杯放映権料3004億円、W杯スポンサー料1955億円、大会開催関連収入1397億円、金融収益など収入719億円)[9]であった。このように、今でも、ワールドカップ及びその関連収入を最大の収入源として、巨額の資金を得て、FIFAは2018年時点で加盟協会211の世界最大のスポーツ組織となった[3]

FIFAは加盟協会を増やしていった。2016年5月13日のFIFA総会で210番目の加盟としてコソボサッカー連盟(FFK)、211番目の加盟としてジブラルタルサッカー協会(GFA)が認可され[10]、2018年3月13日時点で、世界で211協会が加盟している[1]。主権を持った独立国だけでなく、地域ごとの加盟(例えば中国特別行政区である香港マカオや、中華民国台湾)、イギリス(以下、略称英)を構成するイングランド北アイルランドスコットランドウェールズはそれぞれ別々にFIFAに加盟している。英本土4協会)が認められるため(地域協会認可の経緯の項で後述)、国際連合加盟国の193ヶ国[11]を上回る。日本サッカー協会1929年に加盟。

FIFAワールドカップの招致活動を目的とした資金工作(2015年までW杯開催地投票は、FIFA理事会(現FIFA評議会)のFIFA理事24名(決選投票時FIFA会長投票1票)の投票[9])やFIFA会長選での金銭のやり取りが問題となり、2015年FIFA汚職事件として立件された。2015年9月には200万スイスフランの不正な支出があったとして、当時の会長ゼップ・ブラッターにまで捜査が及んだ[12]

その後、2015年FIFA汚職事件を受け、2016年2月26日の2016年FIFA臨時総会で承認した2016年FIFA改革案を組み込んだFIFA Statutes(FIFA規則・FIFA定款)2016年版が、2016年4月27日に施行され、FIFA会長やFIFA各役員の任期制限(最大でも3期12年まで。以前は無制限[9])やFIFA会長やFIFA各役員の個人報酬の毎年の開示(以前は非公開[8])、そして、「政治」と管理機能の明確な分離を狙い、戦略的機能と監督機能と執行機能、運営機能、管理機能を明確に細かく分離した組織再編を行った(会長及び組織の項で後述)[13]

2016年10月13日に、「未来へのビジョン」という新しく策定された中長期の活動指針を明らかにし、今後10年間、40億ドル以上を出して[14]、加盟している211のサッカー協会に対して、分配を行う[15](FIFAフォワードプログラムの項で後述)。女子サッカーに関しては2026年までに選手の数を6000万人に増加させるという目標を掲げた[14][15]

地域協会認可の経緯

FIFAは当初は1国1協会(=1代表)を原則としていたが、次のような経緯で地域の協会も認可するようになった。FIFA創設の翌年1905年にイングランドが参加するまでは、「(近代)サッカーの母国(The home of Football:FIFA公式呼称[16])」としての優位性とイギリス以外の国との格段の実力差を主張したイギリスはFIFAに参加しなかった[3][17]。サッカーの母国としての優位性とは、世界に先駆けて、次の活動を行っていたことである。近代サッカーは1863年のイングランドサッカー協会(FA)とロンドンの12クラブによる統一ルール作成により誕生し、英国本土に広がり、「大英帝国(今のイギリス)」の船員・鉄道技術者・水兵たちなどによって世界中に広がった[17]。更に1882年に英本土4協会は国際大会を開くために統一ルールを作る団体、国際サッカー評議会を組織した。翌年1883年から英本土4協会が参加するブリティッシュ・ホーム・チャンピオンシップ(当初はホーム・インターナショナル・チャンピオンシップ(ホーム国際選手権))と呼ばれる世界初のサッカー単独の国際大会を毎年開催することになった。このように英本土4協会はFIFA設立以前からそれぞれが独自に活動していた。イギリス以外の国との格段の実力差とは、当時既にプロリーグがあったイングランドの“アマチュア”チームが、オランダやフランスに遠征しても、相手チームに対し二桁の得点を挙げるほどの実力差のことである[3]。従って、イギリスには、英本土4協会以外の国と国際試合を行う必要性はないので、他国との国際試合を行うためにFIFAのような組織に参加する必要はないという主張であった[3]。元々、サッカー単独の世界選手権大会(後のFIFAワールドカップ)を開催することが目的の一つだったFIFAは、サッカーの国際ルールを制定した近代サッカーの母国(The home of Football)であり、自他ともに認める当時のサッカー最強の国イギリス[3]をFIFAに加盟させる為に、イギリス協会として包括的にではなく、英本土4協会を個別に、承認した(実際、英本土4協会のFIFA加盟が決まると、即、翌年1906年のサッカー単独の第1回世界選手権大会開催を決めた。しかし、当時は、交通機関が未発達な状況で、さらに経費負担も含めて、代表チーム編成も困難な国が多かったために、参加国が集まらず失敗し、ロベール・ゲラン初代FIFA会長は、責任を取って、辞任した[5])。

以降、FIFAは一定の自治が行われている地域の協会も認可している。イギリスは本土4協会の他に海外領土のモントセラトイギリス領ヴァージン諸島ケイマン諸島タークス・カイコス諸島バミューダ諸島アンギラジブラルタルデンマークは海外領土のフェロー諸島オランダは海外領土のキュラソー島アルバイスラエル国内のパレスチナ自治区中国香港澳門アメリカ合衆国は海外領土のグアムアメリカ領サモアプエルトリコアメリカ領ヴァージン諸島など、このようにFIFAから認可されている地域の協会はイギリスだけではない。また中華民国台湾)は、チャイニーズ・タイペイ(中華台北)サッカー協会として加盟している。

歴代会長

会長及び組織

会長

FIFA会長は、FIFAの最高の職位であり、FIFAを代表し、FIFA総会、FIFA評議会(FIFA Council)及び緊急委員会の会合、その他、FIFA会長が議長に任命された委員会を統括する。 FIFA評議会(FIFA Council)の他のメンバーと同様に、FIFA会長には投票権があり、投票が同数だった場合などにFIFA会長が決定投票を行う。FIFA会長は、FIFAの各規則に則った権限と責任を持つ。任期は4年である。再選も可能[20]だが、2016年2月26日の2016年FIFA臨時総会で承認した2016年FIFA改革案を組み込んだFIFA Statutes(FIFA規則・FIFA定款。2016年4月27日施行)2016年版により最大でも3期12年までに会長の任期が制限された[13]。以前は無制限であった[9]。また、FIFA Statutes2016年版によりFIFA会長、全FIFA評議会(旧FIFA理事会)メンバー、事務総長(General secretary)及び独立した3つの常設司法委員会の関連議長の年1回の個人報酬の開示が義務付けられた[13]。2015年まで報酬は非公開であった。2014年にはFIFA最高幹部13名に計2610万ドル(約32億円)の報酬を支払ったと報じられている(2015年FIFA汚職事件で、全員FIFAを辞めている)[8]。開示されたジャンニ・インファンティーノFIFA現会長(辞任したブラッターの次のFIFA会長)の2017年度の給料は、153万スイスフラン(約1億7000万円)である[21]

FIFA会長は、4年に1回、会長選挙によって選ばれる。FIFA会長立候補者(以下立候補者)は、会長選挙を行うFIFA総会(以後、会長選挙総会)の4か月前まで(=立候補締め切り)、FIFA加盟全サッカー協会(以後、加盟全協会。2018年時点で全211協会)のうち5協会からの推薦を得た上で、それら各協会に立候補者を推薦する旨を書面で事務局(General Secretariat)に提出してもらう必要がある[13][22]。立候補締め切り前までに先述の手続きを完了した立候補者のみを審査委員会(Review Committee)が身辺調査し(立候補前過去5年中2年の選手、FIFA内部関係者、大陸連盟関係者、協会関係者などの活動の有無及び活動内容等の調査)、問題なければ、立候補を受け付ける(以後、立候補受付が済んだ立候補者を会長候補者と記述)[13][23]。受付後、会長選挙総会の1か月前までに、加盟全協会に、会長候補者を通知する。その後、会長選挙総会で、加盟全協会が投票を行う。なお、サッカーの強さや規模、影響力に関係なく、1協会は1票のみ持つ。協会所属の代表者本人のみに投票権があり、代理人及び手紙による投票はできない。また、FIFA理事は、任期中は協会の代表者にはなれない。会長選挙は、秘密投票で行われ、投票用紙を投票するかもしくは電子投票で投票することができる。大多数が、投票用紙での投票を支持している場合は、投票用紙で行い、加盟協会は英語のアルファベット順に呼ばれる[13]。現在の所、会長選挙の投票は、投票用紙(一般の紙)で行っている[24]。初回の投票では、3分の2以上の票を得た最多得票者1名がFIFA会長となる。最多得票者が3分の2以上の票を得なかった場合は、会長候補者が3人以上の場合は、最少得票者を除いて再投票を行う。会長候補者が2人の場合は、そのまま再投票を行う[13][25]。再投票で、過半数を超えた最多得票者1名がFIFA会長になる。過半数を超えなかった場合は、この時点で、会長候補者3人以上残っていた場合は、最少得票者を除いて、再投票。会長候補者が2人の場合は、そのまま再投票を行う。以後、過半数超えの最多得票者1名が出るまで同様の手順を繰り返し行う[13]

組織

2015年FIFA汚職事件を受け、2016年2月26日の2016年FIFA臨時総会で承認した2016年FIFA改革案を組み込んだFIFA Statutes(FIFA規則・定款。2016年4月27日施行)2016年版[13]により、三権分立の原則を踏まえた上で、「政治」と管理機能の明確な分離を狙い、戦略的機能と監督機能と執行機能、運営機能、管理機能を明確に細かく分離した組織再編を行った。 FIFAの最高機関で立法機関のFIFA総会(FIFA Congress)、 戦略的・監督的な機関のFIFA評議会(FIFA Council)(旧FIFA理事会)、FIFAの執行機関、運営主体、行政機関の事務局(General Secretariat)が置かれている。また、 FIFA評議会事務局の職務遂行を助言し支援する9つの常任委員会(The standing committees)、独立した任務をFIFAから完全に独立して行うが、常にFIFAの利益のために、またFIFA定款及びFIFAの各規則に従って行う4つの独立委員会(The independent committees)がある。独立委員会のうちの不服申立委員会(Appeal Committee)懲戒委員会(Disciplinary Committee)倫理委員会(Ethics Committee)の3つは、FIFAの司法機関であり、残り1つは監査及びコンプライアンス委員会(Audit and Compliance Committee)である[13]

以下の記述は、FIFA Statutes(FIFA規則・FIFA定款。2016年4月27日施行)2016年版[13]に基づく。また、FIFA公式HPの記事「How FIFA Works」[20]も、参照のこと。

FIFA総会(FIFA Congress)(以下、総会)は、全FIFA加盟協会(以下、全加盟協会。2018年時点で211協会)で構成されるFIFAの最高機関で、FIFA唯一の立法機関である(立法)。加盟協会は、規模やサッカーの強さに関係なく、1票のみ持つ。その協会所属の代表者本人のみに投票権があり、代理人及び手紙による投票はできない。また、FIFA理事は、任期中は協会の代表者にはなれない。総会の公用語は、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、アラビア語、ポルトガル語である。FIFA誕生時から、第一次世界大戦時の中断を除けば、毎年開催されていたが、1932年第21回スウェーデン首都ストックホルム総会から2年に1回の開催となった。第二次世界大戦時の中断後も、2年に1回開催のままだったが、多くの問題に関して決定する事項が増えたため、1998年以来、毎年臨時総会が開催されるようになった。そして、2004年のパリ総会から毎年の定期総会が導入された。FIFA総会は、FIFAの定款及び各規則を実施適用される方法に関する決定を下す。必要があれば、定款及び各規則の改正を行う。また、年次報告書を承認し、新加盟協会の協議の受諾を決定し、FIFA会長選挙などの選挙やW杯開催国決定投票を実施する[26]

FIFAワールドカップ開催国決定は、初期から1974年W杯1978年W杯1982年W杯3大会同時開催国決定までは、FIFA総会での投票で決定していたが、1986年W杯開催国決定以降、FIFA理事会(現・FIFA評議会)のFIFA理事投票で決定する方式に変更されていた[27]。その後、2010年12月2日の2018年及び2022年W杯開催国投票まで、FIFA理事会(現FIFA評議会)のわずか24名のFIFA理事の投票(会長は同数の時のみ1票投じる)で決まる方式だったため[9]、買収工作も容易だった(2015年FIFA汚職事件参照のこと)との反省から、2018年6月13日の2026年W杯開催投票からFIFA総会(FIFA Congress)での開催立候補国を除く全加盟協会での投票方式に再び変更された(FIFA Statutes2016年版P28の28 Ordinary Congress agendaの2.のs) [13])。また、従来の不透明なW杯招致手順を明確化し、各段階で審査プロセス等を公式発表していくとした[28]。2017年11月7日、2026年W杯招致手引書[29]を発表し、開催立候補国のコンプライアンス(法令遵守)や施設面、人権への配慮、コストや収益などを評価すること、そして、評価の比重は、スタジアムが35%、交通が13%、チケット収入、商業収入、コストが各10%などとした[29]。ワールドカップ招致活動の明確な禁止事項を定め、買収工作や不適切な贈答品やW杯招致に向けたサッカー振興プロジェクト及び親善試合開催などを禁じた[29][13]。2017年11月30日の2026年W杯開催立候補国締め切りまでに立候補したカナダメキシコアメリカ(3カ国共同開催)とモロッコ(単独開催)が、2018年3月16日の開催提案書(Bit Book)提出締切日までに両候補とも、開催提案書を提出。カナダメキシコアメリカの3カ国共同開催提案書[30]モロッコの単独開催提案書[31]を、招致手引書の評価基準[29]の下、評価手順[32]に則り評価し、問題ないということで両候補を受け付けた。2018年4月から、FIFA評価タスクフォースが両候補を現地視察し、5月30日、両候補の事業計画のヒアリング及び質疑応答、31日に両候補のW杯招致委員会のプレゼンを受けた後、上記の評価基準及び評価手順に則り、2026年ワールドカップ立候補国評価レポートを作成し、6月1日に公表した[33]。レポートでは、最低条件を2点に設定して5点満点で評価。両候補ともに合格ラインを超えたものの、3か国共催側は4点、モロッコ側は2.7点であった[33]。さらに、開催経費や入場券販売、警備などを含めた総合評価は3か国共催側が500点満点中の402.8点で、モロッコ側は274.9点であった[33]。大会関連施設及びインフラは、3か国共催側は「既に運営可能なレベル」で、モロッコ側は「大会関連施設のほとんどが新設で大幅なインフラ整備が必要」と記述された[33]。また、大会収益は、3カ国共催側は「143億ドル(約1兆5662億円)」で、モロッコ側は「72億ドル(約7900億円)」が見込まれるとレポートに記述された[33]2026年W杯開催国投票は、2018年ロシアW杯開幕戦前日の2018年6月13日のロシア首都モスクワでの第68回FIFA総会で行われる。投票手続き[34]に則って、立候補国4カ国と資格停止のガーナサッカー協会(2018年6月8日、ニャンタキー同協会会長の汚職事件を受け、同日にガーナ政府が同協会に解散命令を下した。これはFIFAの禁じる「第三者の介入」にあたり、同協会は資格停止となった[35])を除いた残り206協会での投票となる。「3か国共催」か「モロッコ単独開催」か「該当国なしとして、両候補以外の国で招致活動やり直し」かを投票する。投票は電子投票で行うことができる。投票しなかった場合は、棄権となる。加盟協会は、規模やサッカーの強さに関係なく、1票のみ持つ。その協会所属の代表者本人のみに投票権があり、代理人及び手紙による投票はできない。また、FIFA理事は、任期中は協会の代表者にはなれない[13]2018年6月13日午前9時(日本時間同日午後3時)から開始された第68回FIFAモスクワ総会は、FIFA公式YoutubeチャンネルFIFATVで生中継された[36]。開催国投票は13番目の議題[37]で、実際の投票は両候補のプレゼン後に、午後1時50分(日本時間同日午後7時50分)から電子投票で行われ、立候補国4か国と欠席した3協会(グアムプエルトリコアメリカ領ヴァージン諸島)、棄権した3協会(キューバスロベニアスペイン)、先述の通り、資格停止のガーナの計11協会を除く200協会が投票し[38]、「3カ国共催」に134票(有効投票数の67%)、「モロッコ単独開催」に65票(33%)、「該当国なしで招致活動やり直し」に1票(イラン)で、3カ国共催(カナダ・メキシコ・アメリカ)が決定した[39]。投票の内訳(どの協会がどこに投票したか)も同日、FIFA公式HPで公開された[38]。48カ国出場となることも確認された[39]

FIFA評議会(FIFA Council)(旧FIFA理事会)は、FIFAの戦略的かつ監督的な機関である。選手(男女のサッカー及びフットサル及びビーチサッカー)のステータス(地位など)及び移籍、これらに関する問題を扱い、特にクラブでの練習奨励と代表チームの保護に関しては、随時、特別規則の形で解決していく。FIFA評議会構成メンバーは、総会で選出されたFIFA会長1名、FIFA副会長8名、6つの大陸連盟(地域連盟)それぞれで選出された計28名で、全員合わせて37名である。各大陸連盟は、それぞれ1人以上は女性をFIFA評議会メンバーに選出しなければならない。どのメンバーも任期は4年で、再任は可能だが、最大でも3期12年までである(任期が連続していなくても、通算して最大3期12年まで)[40]。2015年以前の旧FIFA理事会時代は、任期無制限で、W杯開催国決定も、理事会のみで行っていた[9]

事務局(General Secretariat)は、FIFA評議会(FIFA Council)(以下、評議会)の監督下にあるFIFAの執行機関であり、運営主体及び行政機関である(行政)。事務総長(General secretary)の下で、競技会及び関連する全ての事項の組織のことについて、評議会の決定と指示通りに行い、全ての商業契約の交渉、執行及び履行を評議会の方針、手順に従って行う。また、常任委員会(The standing committees)のための行政支援を行う。特にサッカー開発奨励金の授与(FIFAサッカー発展プロジェクトの項で後述)に関しての行政支援を行う。評議会が設定した範囲で、そして財務委員会(Finance Committee)が立てた予算によりFIFAの業務と日常業務の管理を行う。その他、評議会が要求し、承認したFIFAの組織に対し、効率的な運営に必要なその他の行政上の事項について行う。但し、先述した通り、事務局は、FIFA評議会(FIFA Council)の監督下にあり、必要があれば、評議会が事務局の権限を取り上げる。

常任委員会(The standing committees)は、9つあり、FIFA評議会事務局の職務遂行を助言し支援する。「開発委員会(Development Committee)」は、FIFAサッカー発展プロジェクト(後述)を取り扱い、各協会及び大陸連盟に対し適切な支援戦略を決定し、定期的に支援戦略及び実施状況をチェックする。「FIFA大会組織委員会(Organising Committee for FIFA Competitions)」は、FIFA大会の全ての事項について評議会に助言し、支援する以外に、FIFA大会主催国の大会組織委員会を監督する。他、「財務委員会(Finance Committee)」、「サッカーステークホルダー(利害関係者)委員会(Football Stakeholders Committee)」、「ガバナンス委員会と審査委員会(Governance Committee and Review Committee)」、「 医療委員会(Medical Committee)」、「加盟協会委員会(Member Associations Committee)」、「選手ステータス委員会(Players' Status Committee)」、「審判委員会(Referees Committee)」がある。

独立委員会(The independent committees)は、4つあり、FIFA評議会事務局の職務遂行を助言し支援する。独立した任務を、FIFAから完全に独立した立場で行うが、常にFIFAの利益のために、またFIFA定款及びFIFAの各規則に従って行う。独立委員会のうちの3つはFIFAの司法機関懲戒委員会(Disciplinary Committee)不服申立委員会(Appeal Committee)倫理委員会(Ethics Committee)である(司法)。懲戒委員会は、委員長、副委員長、必要な数の委員で構成され、この内、委員長と副委員長は法律訓練を受ける必要がある。FIFA懲戒規定(FIFA Disciplinary Code)に従い、加盟協会、クラブ、FIFA役員、選手、試合の代理業者、選手の代理人に対して制裁を科すことができる。決定は3人以上のメンバーで決定するが、特別な場合は、委員長単独で決定可能。総会と評議会は、懲戒委員会のメンバーの停職及び免職の懲戒権を保持する。不服申立委員会は、委員長、副委員長、必要な数の委員で構成され、この内、委員長と副委員長は法律訓練を受ける必要がある。FIFA懲戒規定に従い、懲戒委員会の決定に対する控訴の処理を行う。決定は3人以上のメンバーで決定するが、特別な場合は、委員長単独で決定可能。不服申立委員会の決定は、FIFAとしては最終決定であり、関連する全ての当事者に拘束力を有する。しかし、その後も、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴すること自体は可能である。倫理委員会は、主に、FIFA倫理綱領(FIFA Code of Ethics)の侵害を調査する。 2012年以降、調査室(investigatory chamber) と審査室(adjudicatory chamber)の2つで構成されている。

独立委員会の残り1つ監査及びコンプライアンス委員会(Audit and Compliance Committee)は、財務会計の完全性及び信頼性を確保し、FIFA評議会(FIFA Council)の要請により外部監査人の報告を審査する。財務、その規制及び法律上の問題について知識及び経験が豊富な3~7人のメンバーで構成されている。全メンバーは他のFIFA機関に属してはならない。また、FIFAの運営に影響を与える決定に関与してはならない。任期は4年で、再選可能だが、最大3期12年までである。 委員長、副委員長、監査及び委員は、FIFAガバナンス規則が定める独立基準を満たさなければならない。この委員会の中にある「報酬小委員会」は、FIFA会長、副会長及び評議会メンバー、そして事務総長の個々の年間報酬を定義する責務がある。他、独立委員会の詳細は、FIFA Statutes(FIFA定款・規則)2016年版[13] 36条、37条、50条参照のこと。

FIFAランキング

A代表(年齢制限のないその国最強の代表)のランキングであるFIFAランキングを発表している。これまでに3度の制度改正を経ており、主観的要素を完全に排した国際Aマッチ(A代表同士の公式国際試合)の結果のみに基づいて編まれるランキングとしては公平なものになっている。外国人選手も所属できるクラブチームとは異なり、ナショナルチームは同じ国籍の選手のみのチームであるため、FIFAランキングはその国のサッカーの強さを示す「目安」となっている。2018 FIFAワールドカップ後の2018年8月16日発表(当初予定の7月19日は発表なしとなった)[41]のFIFAランキングから4度目の変更(2018年方式)となり[42]、これまでの2006年方式の過去4年間のAマッチという縛りが無くなる他、年間平均ポイント計算が無くなり、加算方式に変更される[43]

FIFAワールドカップの各大陸予選においては、実力差が極めて大きい対戦を避けるため予備予選を行うことがあり、その振り分けに使われたり(例えば、2006 FIFAワールドカップ・アジア予選ではFIFAランキングのアジア上位25チームが1次予選免除)、AFCアジアカップ等の各地域連盟主催の各大陸別選手権の予選組み分け及び本大会のグループリーグの組み合わせ(ランキングが高いチームがシード等)に使われたりしている。

また、FIFAワールドカップ本大会においても、グループリーグのシード国決定に用いられる。2006年ドイツ大会までは過去から現在までのFIFAランキングと過去のワールドカップ本大会の成績を元に計算しシード国を決めていた(ドイツ大会では過去3年間のFIFAランキングとワールドカップ本大会過去2大会の成績を元に計算[44])が、2010年南アフリカ大会ではグループリーグ抽選会前のFIFAランキング(2009年10月のFIFAランキング)のみでシード国を決定した。以降のワールドカップも、本大会前年12月のグループリーグ抽選会前の10月のFIFAランキングのみでシード国を決定している。

このように、年々、FIFAランキングの重要性は増してきている。

女子の場合、男子と同様にFIFA女子ランキングがあり、こちらも各国の女子のA代表チームのランキングであり、女子の国際Aマッチの結果のみで計算される。但し、公表は年4回であり、FIFAが初めて公認した女子代表の国際試合(フランス女子代表対オランダ女子代表:1971年4月17日)以降の全試合を集計の対象とする(男子は直近4年間のみを対象)など男子と異なる点がある。

大会一覧

2006年に、「FIFAコンフェデレーションズカップ」を除く世界大会の名称が「FIFAワールドカップ」に統一された。

ナショナルチーム

男子: 女子: