東京地下鉄株式会社
Tokyo Metro Co., Ltd.
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Tokyo Metro Office Building.jpg
本社
種類 株式会社
市場情報 未上場(上場計画あり)
略称 東京メトロ
本社所在地 日本の旗 日本
110-8614
東京都台東区東上野三丁目19番6号
設立 2004年平成16年)4月1日
業種 陸運業
法人番号 4010501022810
事業内容 旅客鉄道事業 他
代表者 代表取締役会長 安富正文
代表取締役副会長 比留間英人
代表取締役社長 山村明義
資本金 581億円
発行済株式総数 5億8,100万株
(2018年3月期)[1]
売上高 連結:4,258億2,100万円
単独:3,916億円
(2018年3月期)[1]
営業利益 連結:968億6,200万円
単独:891億100万円
(2018年3月期)[1]
経常利益 連結:877億1,900万円
単独:814億4,400万円
(2018年3月期)[1]
純利益 連結:603億7,000万円
単独:571億7,100万円
(2018年3月期)[1]
純資産 連結:6,349億3,000万円
単独:5,960億6,700万円
(2018年3月期)[1]
総資産 連結:1兆5,501億3,200万円
単独:1兆5,271億5,000万円
(2018年3月期)[1]
従業員数 連結:11,419名
単独:9,574名
(2018年3月31日現在)
決算期 3月31日
会計監査人 有限責任監査法人トーマツ
主要株主 財務大臣 53.42%
東京都 46.58%
主要子会社 メトロコマース
メトロプロパティーズ
(いずれも連結子会社
はとバス持分法適用会社
外部リンク www.tokyometro.jp
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東京地下鉄株式会社(とうきょうちかてつ、: Tokyo Metro Co., Ltd.)は、東京都特別区(東京23区)およびその付近[2]地下鉄を経営する鉄道事業者である。愛称は東京メトロ東京の地下鉄路線のうち、銀座線などの9路線を運営している。

概要

1941年昭和16年)に設立された特殊法人営団)である帝都高速度交通営団(交通営団)を国の行政改革の一環として民営化するにあたり、同営団の事業を承継する法人として、2004年平成16年)4月1日東京地下鉄株式会社法に基づいて設立された特殊会社である。9路線11系統・195.1  km(営業キロ)の地下鉄路線を運営するほか、関連事業を営む。

設立の経緯もあり、設立時に発行された株式は営団時代の出資者がそのまま引き継いでおり、現在の株主は旧国鉄の出資金を承継した日本国政府(名義上は財務大臣)と、東京都となっている。2009年(平成21年)度までに株式を上場することを目標としていた[3] が、2009年に2010年(平成22年)度以降へ延期されており[4]、現在は公式サイト上で「できる限り早期の株式上場を目指します」と上場目標時期を明言していない状態となっている[5]。このように完全に公的資本会社であるが、民営化前の営団時代から日本民営鉄道協会に加盟しており、民営化後は16社目の大手私鉄とみなされている。

理念・キャッチコピー

東京メトログループ理念は「東京を走らせる力」2015年(平成27年)4月からのキャッチコピー「Find my Tokyo. メトロでみつかる、わたしの東京。」である[6]

2016年(平成28年)4月から8代目のイメージキャラクターとして女優石原さとみを起用している(歴代のキャッチコピーとイメージキャラクターは「キャッチコピー」および「イメージキャラクター」の節を参照)。

愛称とシンボルマーク

正式名称の「東京地下鉄」および愛称の「東京メトロ」はいずれも営団末期に社内(団内)で募集したものの中から採用された[7]。「メトロ」という言葉は(イギリスやアメリカを除く[注釈 1])世界各地で「地下鉄」の意味として用いられているが、これは1863年にロンドンで世界初の地下鉄を開業させたメトロポリタン鉄道に由来する[8]

「東京メトロ」は、東京地下鉄の登録商標となっている(第4609287号、第4762836号、第5154559号)。このうち、第4609287号においては、先に個人により商標登録されていたため、東京地下鉄が知財裁判を提訴したが、最終的には東京地下鉄がこの個人に権利譲渡金を支払い、商標を買い取っている[9]

東京地下鉄では、前身の営団時代から地下鉄路線網を「メトロネットワーク」と呼び路線図に記載していたほか、プリペイドカードメトロカードや駅売店の「Metro's」(メトロス)、オリジナルキャラクターでアリの「メトロン」、ドメイン名「www.tokyometro.jp」(旧営団時代は「www.tokyometro.go.jp」)など、「メトロ」という語を多用している。また、パスネット対応カードを「SFメトロカード」という名称で発行していた。

シンボルマークは、営団時代の「S」(地下鉄の「SUBWAY」のほかにSAFETY(安全)、SECURITY(保安)、SPEEDY(速さ)、SERVICE(サービス)の「S」の意味を含む)を図案化したものから、メトロ (METRO) の「M」を図案化した「ハートM」を採用している。これは、アテネオリンピックのシンボルマーク開発も手掛けた英国のデザイン会社ウルフオリンズ社に依頼したものである[10]

コーポレートカラーは、シンボルマークの背景色でもある「ブライトブルー」。「東京メトロ」の背景色は「ダークブルー」とし、ブライトブルーを常にメインとしながらも両色を並べて表示する。シンボルマークと愛称を知ってもらうために、基本的に2つのボックスと2つの色を常に並べて表示し、これをコミュニケーションマークと制定した。

路線

東京地下鉄の路線図
記号 路線番号 路線名 区間 キロ程 軌間 電気方式
シルバー H 2号線 日比谷線 H-21 北千住駅 - H-01 中目黒駅 20.3 km 狭軌 架空線
オレンジ G 3号線 銀座線 G-19 浅草駅 - G-01 渋谷駅 14.3 km 標準軌 第三軌条
レッド M 4号線 丸ノ内線 本線:M-25 池袋駅 - M-01 荻窪駅 24.2 km 標準軌 第三軌条
Mb 分岐線:M-06 中野坂上駅 - Mb-03 方南町駅 3.2 km
スカイ T 5号線 東西線 T-01 中野駅 - T-23 西船橋駅 30.8 km 狭軌 架空線
エメラルド N 7号線 南北線 N-01 目黒駅 - N-19 赤羽岩淵駅 21.3 km 狭軌 架空線
ゴールド Y 8号線 有楽町線 Y-01 和光市駅 - Y-24 新木場駅 28.3 km 狭軌 架空線
グリーン C 9号線 千代田線 本線:C-19 綾瀬駅 - C-01 代々木上原駅 21.9 km 狭軌 架空線
支線:C-19 綾瀬駅 - C-20 北綾瀬駅 2.1 km
パープル Z 11号線 半蔵門線 Z-01 渋谷駅 - Z-14 押上駅 16.8 km 狭軌 架空線
ブラウン F 13号線 副都心線 F-01 和光市駅 - F-16 渋谷駅 11.9 km 狭軌 架空線
  • 路線番号は、都市交通審議会が1968年(昭和43年)4月10日に運輸大臣に提出した都市交通審議会答申第10号で示めされた路線名を現在まで踏襲したものである。この答申では建設および運営事業者は規定しておらず、この答申に沿って営団を初め他事業者(東京都交通局、東京急行電鉄)が免許申請を行ったため、上表の路線番号に記載のない番号(1・6・10・12号線)がある。また番号はこの答申の1つ前の答申である都市交通審議会答申第6号(1962年〈昭和37年〉6月8日提出)における番号とは異なった番号を振っており、答申6号から答申10号では、千代田線が8号線から9号線へ、有楽町線が10号線から8号線へ、都営新宿線が9号線から10号線へ変更されている。
  • 有楽町線のうち和光市 - 小竹向原間は、東京圏鉄道網整備計画などでは13号線(副都心線)の一部となっており、東京地下鉄によると副都心線の起点駅は和光市となっている。そのため、和光市 - 小竹向原間は有楽町線と副都心線の共用区間となっている。なお、副都心線開業前は、先行開業していた小竹向原 - 新線池袋(現・池袋)間を有楽町線新線として営業していた。
  • 副都心線の営業キロは小竹向原 - 渋谷間のもので、有楽町線との共用区間は含まない。

銀座線と丸ノ内線は標準軌(軌間1,435 mm)・第三軌条方式直流600 V)、それ以外の路線は他社線との相互乗り入れを行う必要性などから狭軌(軌間1,067 mm)・架空電車線方式(直流1,500 V)による電気鉄道となっている。また、車両の大きさも銀座線が小型車(16 m級)、丸ノ内線と日比谷線の一部車両が中型車(18 m級)、その他の線区が大型車(20 m級)と、建設時期や乗り入れ先事業者の要望から線区ごとに異なっている。

なお、東京地下鉄では起点から終点に向かう下り線を「A線」、終点から起点に向かう上り線を「B線」と呼んでいる。駅ではホームの番号が若い方をA線としている(綾瀬・中野坂上および半蔵門線各駅をのぞく自社管理駅に限る)。また、列車番号では上下で奇数偶数の区別をしていないため、直通のない銀座・丸ノ内線をのぞいて「A○○XXS」「B○○XXK」(○○はその列車の始発「時」、XXは運用番号、末尾のアルファベットは車両の所属元の符号)のように頭にA・Bが付く。

2004年(平成16年)の発足時に導入された駅番号(駅ナンバリング)は、基本的に西・南から東・北方面に向かって振られており、路線によっては起点ではなく終点側の駅が「01」である場合もある。上表では左側の駅が起点である。なお、各線の記事の駅一覧では駅番号順で記載している。

今後の新線開業については、当初の営団の目標である「地下鉄網の整備」に目途が立ち、民営化を目指すために東京地下鉄が設立されたという経緯を勘案し、副都心線以降は行わない方針である。ただし、2017年(平成29年)に就任した第3代社長の山村明義は「今後新線建設に対する協力を求められる場合には、東京地下鉄の都市鉄道ネットワークの一部を構成する事業者としての立場から、当社の経営に悪影響を及ぼさない範囲内において行う」という方針であるとも語っており、新線建設の再開を示唆している[11]。現在、東京都での地下鉄の新線構想は白金高輪 - 品川間の「都心部・品川地下鉄構想」があるが、これは計画までには至っていない。

1982年(昭和57年)1月に免許申請を行った8号線(豊洲 - 亀有間14.7 km)については、半蔵門線(水天宮前 - 押上間)の開業や輸送需要予測の減少等、免許申請時とは事業環境が異なってきたことから、東京地下鉄としては、整備主体となることは極めて困難と表明している。ただし、2020年東京オリンピックに向けたインフラ整備を推進する動きや、交通政策審議会が建設に前向きなことなどから、採算性と経済効果の期待が高い豊洲 - 住吉間に関しては、上下分離方式での実現を目指す計画がある[12]

2016年(平成28年)3月現在、東京23区内で東京メトロの路線もしくは駅(他社管理駅含む)が存在しない区は大田区世田谷区葛飾区である[注釈 2]。ただし、これら3区にも他社線乗り入れの形で東京メトロの車両が乗り入れている。

直通運転区間

東京地下鉄では、銀座線・丸ノ内線をのぞく7路線で他社線との相互直通運転を行っている。ここではその概要のみ示す。詳細は各路線の記事を参照のこと。

東京地下鉄の所有車両は、東武鉄道(日比谷線・有楽町線・半蔵門線・副都心線)、東京急行電鉄(半蔵門線・南北線・副都心線)、横浜高速鉄道(副都心線)、東日本旅客鉄道(JR東日本)(東西線・千代田線)、小田急電鉄(千代田線)、西武鉄道(有楽町線・副都心線)、東葉高速鉄道(東西線)、埼玉高速鉄道(南北線)と相互乗り入れを行っており、埼玉県千葉県神奈川県茨城県までの広範囲で運転されている。ただし、茨城県内の乗り入れ駅は取手駅のみであり、乗り入れ時間帯も通勤時間帯に限定される。

以下の()内の駅名は通常のダイヤにおける最長直通運転区間臨時列車、有料特急列車をのぞく)で、一部時間帯のみしか直通運転を行わない区間もある。[ ]内の英字は当該社所属車両に割り当てられる運用番号の末尾の記号(列車記号)で、この英字によって所属を区別する。なお、東京地下鉄の所有車両の識別符号はメトロを示す「M」ではなく、営団時代から引き続き「S」が使われている。おおむね各鉄道会社の所属車両の表示は東武と東葉高速が「T」[注釈 3]、東急・横浜高速・JR東日本は「K」、小田急は「E」、西武と埼玉高速は「M」である。

歴史

東京の地下鉄、すなわち東京地下鉄都営地下鉄の路線網の変遷。ただし、JR・私鉄など他の鉄道は2008年時点のもので固定。

東京の地下鉄の歴史は、1927年昭和2年)東京地下鉄道株式会社が、早川徳次により浅草駅 - 上野駅間(現在の銀座線の一部)を開業したことによって始まった。その後、新橋駅までの延伸と1938年(昭和13年)に部分開業した東京高速鉄道の新橋駅-渋谷駅間との1939年(昭和14年)の相互直通運転開始を経て、戦時下の政府による交通事業の統制(陸上交通事業調整法)によって東京市内の乗合バス軌道東京市へ、地下鉄両社は1941年(昭和16年)9月1日に新たに設立された帝都高速度交通営団に引き継がれた。

営団とは戦争(日中戦争)遂行のための統制管理目的の組織である。帝都高速度交通営団は住宅営団食糧営団などとともにその営団の一つであり、その運営は帝都高速度交通営団法に規定されている。終戦後、GHQの指令によって、他のほとんどの営団は解体されたが、帝都高速度交通営団はその運営が戦争目的ではないと認められ存続された。このため、新線建設の資金調達に関しては財政投融資が活用され、公団に近い形で運営が行われてきた。また公共企業体ながら日本民営鉄道協会(民鉄協)に加盟した。

戦後は、日本国有鉄道国鉄分割民営化以降は日本国有鉄道清算事業団、のちに日本政府)と東京都が出資する特殊法人という位置付けにあったが、1986年(昭和61年)6月10日臨時行政改革推進審議会の答申で、営団地下鉄民営化の基本方針が打ち出された。その後も1995年(平成7年)2月24日と2001年(平成13年)12月19日閣議決定を経て、2002年(平成14年)12月18日東京地下鉄株式会社法が公布され、2004年(平成16年)4月1日に東京地下鉄株式会社となった。株式会社化後も、引き続き出資比率は政府53.4%と東京都46.6%となっており、2008年(平成20年)6月14日の副都心線開業後に株式を上場して、完全民営化を目指すとしている。

1995年(平成7年)3月20日オウム真理教による無差別テロ事件である地下鉄サリン事件が発生した。当日は営団地下鉄全線で一時運休、中でもサリンを散布された日比谷線は終日運休した。霞ケ関駅などの事件現場となった駅は、3-6日間営業を中止した。

東京地下鉄発足後は、表参道駅を皮切りに商業施設「エチカ」を展開するなど新しい動きが見られるほか、主要駅に「サービスマネージャー」を配し、様々な質問に対応している。

車内の自動放送も変更され、新たに英語による案内放送が開始された。さらに、新しい案内サインシステムの導入を進めている(詳細は「サインシステム」の節を参照)。

また、フリーペーパーにも力を入れており、外部の編集・発行分を含めて自社系列の定期刊行フリーペーパーを7誌発行して各駅の専用ラックにて配布しているほか(筆頭は広報紙「メトロニュース」。民営化に伴うリニューアルで「TOKYO METRO NEWS」。「メトロ―」当時は現業部門の裏話なども掲載していた)、2006年秋からは、専用ラックをリニューアルさせると同時に、他社にも門戸を開放して、全部で6社18紙誌の配布を行っている。

そして、発足当時よりテレビのミニ番組東京日和』を日本テレビで放送するなど、沿線以外からも旅客誘致に努めている。

年表

前史