(486958) 2014 MU69
(486958) 2014 MU69
2014年に広視野カメラ3で撮影された画像
2014年に広視野カメラ3で撮影された画像
仮符号・別名 2014 MU69, 1110113Y,[1] 11, PT1[2]
分類 太陽系外縁天体
軌道の種類 エッジワース・カイパーベルト
キュビワノ族[1]
発見
発見日 2014年6月26日[3]
発見者 ハッブル宇宙望遠鏡
軌道要素と性質
元期:2014年12月9日 (JD 2,457,000.5)
軌道長半径 (a) 44.2±2.4 AU
近日点距離 (q) 42.2±0.2 AU[3]
遠日点距離 (Q) 46.1±2.5 AU
離心率 (e) 0.046±0.005
公転周期 (P) 293±24 年
軌道傾斜角 (i) 2.45°±0.03°[3]
近日点引数 (ω) 191°
昇交点黄経 (Ω) 159°±1.2°
平均近点角 (M) 295°
物理的性質
直径 30-45 km[1]
25-45 km[4]
絶対等級 (H) 9.1±0.5[5]
アルベド(反射能) 0.04-0.10[1]
0.04-0.15[4]
Template (ノート 解説) ■Project

(486958) 2014 MU69は、ニュー・ホライズンズのフライバイ探査の対象となったエッジワース・カイパーベルト天体である[2]。ニュー・ホライズンズのチームにはPT1ハッブル宇宙望遠鏡のチームには1110113Yとも呼ばれる。2015年8月、2019年1月にフライバイが行われることが決まった[6]。直径は約45kmと推定されている[6]

歴史

発見

ハッブル宇宙望遠鏡による2014 MU69(緑色の円)の発見

2014年6月26日、ニュー・ホライズンズの探査に適したエッジワース・カイパーベルト天体の予備探査の際に2014 MU69は発見された。26等という視等級は強力な望遠鏡を用いても暗すぎるため、発見にはハッブル宇宙望遠鏡が必要であった。また、ハッブル宇宙望遠鏡は非常に正確な観測が可能で、そのため信頼できる軌道が決定可能であった[7]

名称

2014 MU69が発見されたとき、1110113Yと命名され[8]、省略して"11"と呼ばれた[2][4]。2014年10月にNASAはこれがニュー・ホライズンズの探査の対象になりうると発表し[9][10]、PT1 ("Potential Target 1") と呼んだ。2014 MU69という仮符号は、十分な軌道情報が得られた後の2015年3月に小惑星センターにより割り当てられた[2]


2014 MU69の愛称を公募していたNASAは、2018年3月13日、2014 MU69に、「アルティマ・スーリー(ウルティマ・トゥーレ)」(Ultima Thule) という愛称を付けたことを発表した[11][12]Ultima Thule極北にあるとされた聖地を指す言葉で、既知の世界との境界を超えてニュー・ホライズンズが行っているエッジワース・カイパーベルトの探査を象徴するものとして命名された[11]。ただし、これは現段階での愛称であり、正式な固有名は、ニュー・ホライズンズがフライバイを行った後にIAUの提案を受けてNASAが選定することとなる[11][12]

特徴

その光度と距離から、2014 MU69の直径は30-45kmと推定されている[1]。軌道周期は約293年で、軌道傾斜角及び軌道離心率は小さい[13]。この軌道は、この天体が冷たいキュビワノ族天体であることを示している[1]。2015年5月、7月と2016年7月、10月の観測で軌道の不確実性が大きく下がり、更新された軌道要素はMPCのデータベースに登録されている。

探査

ニュー・ホライズンズの軌跡と冥王星及び2014 MU69の軌道

ニュー・ホライズンズが冥王星のフライバイに成功した後、少なくとも1つのカイパーベルト天体をフライバイするために操作が行われた。この初めてのフライバイの候補として考えられている天体はいくつかあった。最終的に2014 MU69は、若干大きいが到着により燃料を必要とする2014 PN70を押さえて探査の対象に選ばれた[1][2]。ニュー・ホライズンズは2019年1月1日に、太陽から43.4AUの地点で2014 MU69に最接近する予定である[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h Lakdawalla, Emily (2014-10-15). "Finally! New Horizons has a second target". Planetary Society blog. Planetary Society. Archived from the original on 2014-10-15. 
  2. ^ a b c d e Talbert, Tricia (2015年8月28日). “NASA's New Horizons Team Selects Potential Kuiper Belt Flyby Target”. NASA. 2015年9月4日閲覧。
  3. ^ a b c "2014 MU69 Orbit". Minor Planet Center. 2014-10-22. 
  4. ^ a b c Buie, Marc (2014年10月15日). “New Horizons HST KBO Search Results: Status Report”. Space Telescope Science Institute. p. 23. 2015年11月7日閲覧。
  5. ^ "JPL Small-Body Database Browser: (2014 MU69)" (2014-10-22 last obs; arc: 118 days). 2015-08-29閲覧. 
  6. ^ a b Pluto probe gets new assignment
  7. ^ Lakdawalla, Emily (2015年9月1日). “New Horizons extended mission target selected”. Planetary Society blog. Planetary Society. 2018年3月18日閲覧。
  8. ^ "Hubble Survey Finds Two Kuiper Belt Objects to Support New Horizons Mission". HubbleSite news release. Space Telescope Science Institute. July 1, 2014. 
  9. ^ "NASA's Hubble Telescope Finds Potential Kuiper Belt Targets for New Horizons Pluto Mission". HubbleSite. 15 October 2014. 
  10. ^ Wall, Mike (October 15, 2014). "Hubble Telescope Spots Post-Pluto Targets for New Horizons Probe". Space.com. Archived from the original on October 15, 2014. 
  11. ^ a b c New Horizons Chooses Nickname for ‘Ultimate’ Flyby Target”. NASA (2018年3月13日). 2018年3月18日閲覧。
  12. ^ a b ニューホライズンズの次の目標天体は「世界の果て」”. AstroArts (2018年3月16日). 2018年3月18日閲覧。
  13. ^ Porter, S. B.; Parker, A. H., eds. “Orbits and Accessibility of Potential New Horizons KBO Encounter Targets” (PDF). 46th Lunar and Planetary Science Conference (2015). http://www.hou.usra.edu/meetings/lpsc2015/pdf/1301.pdf 

外部リンク